FD3Sに関する情報を載せます。
FD(ロータリーエンジン)はとにかく熱効率が悪く、発熱量が大きいです。しかもFDはエンジンルームから熱が抜けにくいため、エンジンルーム内は非常に高温になります。
これには、空気の抜け口を作ってやらなくてはなりません。入口を大きくしてやっても抜けなくては意味がないからです。効果が期待できるのは、
熱がこもることの弊害として、ホース関係がやられてしまいます。またベルトもチェックが必要です。さらに、ブレーキやパワステのリザーバータンクのキャップも割れてくるので、注意しておいた方が良いです。
FD3Sのエンジン制御には吸入空気温度によるフェイルセーフが含まれています。これは、吸入空気温度センサの信号が一定レベルを越えると空燃比が薄くなるようです。エンジンの熱ダレのような印象を受けますが、燃料が薄くなったことによるパワーダウンです。エアクリーナボックスを取り外すタイプのエアクリーナを取り付けている場合には特に起こりやすいでしょう。
初期型は、冷却水系統が特に弱点となっています。ラジエータキャップのリリーフ圧が1.3kg/cm2と高く設定されていることにより、弱い部分から漏れてきます。最悪、冷却水がなくなってオーバーヒートしかねません。
まず、ラジエータキャップは0.9kg/cm2のものと交換します。部品番号N3A115205A,値段1450円です。さらに、注水キャップの土台もプラスチックのものだったら、すぐに金属製のものと交換します。こちらの部品番号などはわかりませんが、1000円しないぐらいだったと思います。エンジンをかける度に冷却水量警告ランプ点灯&ブザーが鳴るといった症状が出た場合にもここが原因のことがあります。この土台の部分が歪んでしまって密閉性がなくなるためです。
稀な例だと思いますが、私のFDは筑波サーキットで走行中にヒーター部分から冷却水漏れが発生しました。
また、アッパーホース、ロアホースなどもチェックが必要のようです。
冷却水のリザーバータンクの首の部分のゴムも熱によって劣化してきます。とにかく、水周りに注意が必要です。
[1997.11.6] エアセパレートタンクのあわせ面からぱっくり割れてしまったという報告もありました。このパーツも割れる割れると聞いていますが、そこから割れてくるとは、、、、、。ラジエータキャップの圧が高いものだといっそう割れそうですね。(情報提供:Okamotoさん< ありがとうございました)
対処としては
プラグコードを交換して、点火系の強化をしようと考えますが、FDの場合は「禁じ手」のようです。
抵抗値の小さいコードに交換すると、たしかに点火は強くなりますが、プラグホールのすぐ上に取り付けられている「ノックセンサー」が強くなった点火に反応して「ノックしている」という情報をエンジンコントロールコンピュータ(以下ECU)におくります。すると、ECUは点火時期のリタードなどをおこなうことでこれを回避しようとするのです。点火時期のリタード(点火時期を遅らせること)が行われると、パワーは低下します。
このため、プラグコードを変えないほうが得策だと言えます。もちろん、抵抗入りのケーブルなら、この問題は起こりにくいでしょうが、ケーブルを変える意味がないと思いますので、抵抗入りのケーブルに交換するならノーマルで十分だと思います。ちなみに、純正のコードは6500円程度です。